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DESIGN THINKING

デザイン思考とは

リニアモデルからラウンドモデルへ
Linear to Round

デザイン思考は最近よく耳にする。

私たちも業務でお手伝いすることも多く、良い機会なので結局デザイン思考って何?というのを
できるだけわかりやすく紹介したい。

一言で言うと線が丸になるという感じに近い。

新しい概念であるデザイン思考を説明するには、何か古いものと対比するのが良い。
例えば何かを開発しようと思ったら、従来は極めて直線的な“リニアモデル”と言われる開発モデルで、
まずコンセプト案を10個作って、その中で1番いいものを決めて、
そこで試作品を10個作ってその中で1番いいものを決めて、その後でデザイン案を10個作って、
その中で1番いいものを決めて、その後でCM案を10個作って、その中で1番いいものを決めて…という感じになる。

この方法だと開発は速く確実に進むが、本当に新しいものや面白いものが出てこないことがわかってきた。
開発を進めていると、当然新しい発見があったり、これはコンセプトそのものを変えたほうがうまくいくんじゃないか?
ということがたくさん出てくる。

しかし従来の直線的なやり方は前のステップに戻ることを前提にしていない。
そんなことをしていたらいつまでたっても進まないし、今まで開発にかけたお金も無駄になってしまうからだ。

こうした直線的なやり方が「Go or Kill(次に進むか、さもなくば殺すか)」と呼ばれている所以である(英語はこういうわかりやすい表現が好きだ)。

この直線的なやり方に対して、戻ってもいいんだ、それよりも発見や失敗をどんどんしよう、
できるだけ早い段階でどんどん変えていこうというのがデザイン思考の考え方である。
戻ってもいいので、直線的な進め方ではなく“ぐるぐる回る”感じ。丸のイメージである。
デザインにしてみたけどこれはないなという感じだったから、コンセプトをもう一度考えてみる、もっとこうしたら良いという発見があったのでコンセプトを進化させてみる。こんなことを繰り返しながら、らせん階段を上るように自分たちの作りたいもの、どんな人のどんな役に立てそうかを完成させていく。
この”ラウンドモデル”とでも言うべきものがデザイン思考の考え方である。

「観察」「アイデア」「試作」を繰り返す
check, idea, try

デザイン思考の基本ステップは「観察」「アイデア」「試作」の繰り返しにある。
チームで実際に使っている人を観察してみる、そこで発見したことをみんなで共有して、
問題の本質や解決策をワークショップを通じてアイデアにしてみる。
アイデアはすぐに試作にしてみる、試作したら、またそれを使ってもらって観察してみる。
そこで発見したことをみんなで共有して、問題の本質や解決策をワークショップを通じてアイデアにしてみる。
アイデアをすぐに試作を改良してみる。

改良したら、またそれを… という感じで進めていく。まさに丸いらせん階段を上っていく感じだ。

「人を中心」「多様なチーム」「バックOK」を大切にする
Three Importance

進め方以外にデザイン思考が大事にしている点が3つある。

1つは「人を中心に考える」ということ。
大規模な調査よりも実際に使っている少数の「人」を見たり、耳を傾けることで本質的な課題を発見することを大切にする。
もう1つは「業界や価値観の違う専門分野を持つ色々な人とチーム」で進めること。新しいことを開発しようとするときに、同じような価値観や経験を持っている人がたくさん集まっても、同じ方向でしか物事が見れないので、発見や解決策が偏ってしまう。違う人たちが集まることで生み出される発見やアイデアを大切にしようという考え方である。
そして最後が先述したように「プロセスをさかのぼってもOK」ということである。
失敗があったら、新たな発見があったら、前のプロセスに戻って再スタートしても大丈夫、という考え方である。

これらがデザイン思考が大切にしている考え方の中心にある。
もちろん従来型の開発の仕方は今でも十分に役にたつし、実際多くの企業が直線的な開発と丸型の開発プロセスの両方を併用している点は注記しておきたい。

ゴールがある程度見えているような開発はステップがはっきりしている従来型の直線的な開発が向いているし、
全く新しい商品やサービスを開発していこうという場合には
デザイン思考のような丸型の開発プロセスが向いていると言われている。

最近は日本も人口減少によって、今までにない商品やサービスを生み出さないと…という風潮が強くなってきているので
デザイン思考型の開発プロセスが重視されてきているようだ。
また、例えば、SNSや3DプリンターなどITや技術の進化によって
「戻る、発見や失敗をスピーディに生かす」環境が整備されきたことも大きいと考える。